4 変なもの: 2006年10月アーカイブ

善意の人Aさんが、爽やかに軽快にさりげなく、いささかの年齢・性別・信条・その他に対するハラスメント味もなく、言いました。
「**さん、今日の服、いいですね」

そして、**さんの心中では、Aさんの言葉に対する超ネガティヴ解釈大会が始まるのだった。

今日の服いいですね→今日以外の服はダメということなのか?→
→私は服装に凝っているわけではない。オシャレの徒ではない。それなのにAさんが服を褒めるのは異常だ。
→何故服のことなど言うのだ。他には何も褒めることがないというデモンストレーションだろうか。
→Aさんが、服を褒めることによって言外に指摘したがった私の欠陥とは。
→自己批判総括大会→とりあえず自分の欠点を100くらい挙げる。
→しかしAさんが批判したかったことがそのうちのどれか皆目見当がつかない。
→さらに別の欠陥かもしれない。
→Aさんはどんな悪意を抱いているのであろうか、ESP能力がないのでわからない。
(いつAさんが悪意を抱いていることになったんだ?)
→疲れてくる。→あの、人の良さそうなAさんがあれだけの嫌み・暴言を吐くのだから、まして他の人々は。
→寂寥感に襲われる。
→我が人生を振り返り、味気なく思い、その悲哀感を歌に詠もうと試みる。
熱帯で乾期が終はりスコールの、うき世長しと人の言ふなり
(「憂き」と「雨期」を掛ける)
→新聞の短歌投稿コーナーに応募してみる
→当然落ちる→怒り狂って、その新聞取るの止める。
→以下、

ところで、Aさんは何故、服を褒めるなどという暴言を吐いたのか。

Aさんの動機……
 *Aさんは一日一言誰かを褒めると成仏できると信じている。
 *Aさんは先日、**さんの来ている服を出したメーカーの株を買ってみた。
 *人生に正解はない。←偉そうな上に何も言っていないも同然だ。

この文をノートにメモしてから、薄い本を三分の一ほど読んだ。一休み。
その時初めて、
動機として、
Aさんが**さんの服を良いと思った、に、
まったく考えが及ばなかったことに気づいた。

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