幻想を提示しておいて、後でぶち壊すこと
昨夜は、羽衣を切っていたのですよ。昨日はハロウィーンだったので、
近所のガキが「いたずらかおごりか」とか言ってお菓子を強請りに来た。おまえはキリシタンかよ! とむかつきまして、
「うちは神道だよ!」と適当に怒鳴りつけ、塩をまいて追い返しましたが、
盆踊りの時とかにまた来るのではないか。
もっと、マイナーな宗教を言っておくべきだっただろうか。
羽衣を切ってしまったため、天に帰れなくなったわけですが、
羽衣を40センチ*40センチくらいに切ってですね、
尾かしらつきの鯛に巻いて、正月に行商に行く予定です。
羽衣を切るのはまあ誰にでも出来ますけれど、
鯛をきれいにくるんで、正月用に見栄えよくするのは難しいです。
わたしは下手です。おまけに羽衣を切ってしまった悲しみにくれつつなので、
正月用品のめでたさがあまり出ない。
でもまあ、手芸用品や布地を売っているユザワヤで、
鯛の羽衣巻きの売り上げで、(わたしは下手だから買ってくれる人は少ないと思うけれど、)
また新しい羽衣を買えばいいか。
そうして本屋に行きましたら、
20代後半くらいの細身の女性店員さんが、若い太った新入りらしき女性店員を叱りつけています。「本の説明するのにね、キリコじゃダメなの、お客様には、ちゃんとジョルジュ・デ・キリコって言いなさい!」
わたしは『はみだしっ子』レターセットを見て、何で『はみだしっ子』レターセットに貝やヒトデが入っているんだろうなあ、とか考えています。
それにしても、古参女性店員は書店員のプロ意識を炸裂させながら、新入りさんを延々と叱り続けています。
そのプロ意識は、はあ、凄いですね、なんだけど、客のいる店内でわめき叱り続けるのはどうよ。
わたしは客と言ってもマンガ一冊だけ買って、あとはずっと立ち読みと店内浮遊しかしていないので、客と言っていいのかと思いますが、本当に説教を聞いているのがイヤになってきたので、
初老の男性店主に言います。あのー、新人教育も必要なのでしょうが、せめて店内ではやめていただけませんか。画集の画家の名前をキリコと言おうと、ジョルジュ・デ・キリコと言おうとどうでもいいですよ。
妙に首の長い男性店主は、「いやあ、遺恨があるんでしょうねえ」と答えました。
駅に着くと、新入り店員さんがしょんぼりしていたので、
頑張れと言って自動改札を通ろうとすると彼女は着いてきて、
ねえねえわたし正しいでしょ、頑張っているでしょ、とか言ってまとわりつくので、
鬱陶しくなって電車に乗って逃げました。
それにしても「春の雪」はもう公開されているのですね、
「春の雪」は、三島由紀夫の四巻連続の大作「豊饒の海」第一巻なわけですけど、映画はどんな出来になっているのでしょうか。主題歌が、ああああああ、なんか過剰に美々しく屈託のないJ-popで、テレビコマーシャルでちらりと聞いて勘弁してください。と思いました。
スウェーデンのバンドデンマークだったすいません、mewのフレンジャーズというアルバムをこの前聞き返したら、J-popに聞こえた。音楽の技術的なことはよくわからないが、コード進行とかコードと歌メロの関係といったstyleが似ているのかな。
「豊饒の海」は、わたしは、大義(「春の雪」の恋愛だって大義だ)に命を掛ける日本青年が、輪廻転生していき時代が流れていくうちに、三巻の戦後では、もう日本青年には大義はない、からタイの王女に生まれ変わり、
官能の中に消え、四巻では、ついに大義のために行動する存在自体がいなくなり、ああ、でも「春の雪」での松枝清顕の恋人で後に尼僧になった女性に「松枝清顕さん、そんなお人は初めからおらせんのではありませんか」(うろおぼえ)と本多繁邦が言われる、
それは、あたかも、
デビッド・ボウイが様々なキャラクターを演じていたころ、
宇宙を浮遊するトム少佐を描いてみせ、十年弱後のアルバムで
トム少佐はジャンキーだったと歌ったり、
ブランキー・ジェット・シティの曲の中で、
バンドが作り出す熱狂の旅を続けるそんな生活をいつまで続けるのか、とメンバーに聞くと
『この細く美しいワイヤーが切れるまで』
と答えられたと思ったら、
後の曲で、『あの細く美しいワイヤーは初めからなかったんだよ』と言われるのと、
同質のギミック……ギミックと言ってしまうのはどうか……のように思える。
『大義のために行動し死ぬ美しい若い日本青年』という幻想は
初めからなかったのだよ、ということなのだろうか。
だからー『春の雪』映画化より、ゾンビ殺しまくるホラーゲーム化のほうがいいよ、誰がゾンビになるんだ……、輪廻転生する松枝清顕はじめ、飯沼勲ら、「倭おぐな」を、本多重邦が六法全書で叩きつぶすのか、得意技は覗きか?
もちろん、クリアしたらボーナスステージで市ヶ谷乱入も出来ます。
Emily Strangeのマンガ面白かったですよ。ヘドロみたいなモンスターがたくさん出てきます。Emily's Guide to Extreme Boredom 1: A public service Announcement made strange : Boring Issue (Emily the Strange)
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