女の子用ロマンスゲームの恐怖と素晴らしさ-『アンジェリーク』


ゲームのムダ話です。

取り上げるゲームは「ネオロマンスゲーム、アンジェリークSpecial2」
熱狂的ファンがいるが、知らない人はまったく目に入らないだろう。
主人公の明るい平凡な女の子、アンジェリークがライヴァルと競争しつつ、「女王」になるというのが一応目的。 (『女王』がどういうもんだか結局よくわからなかった。)
どうやって女王になるのか?
……まず、守護聖、教官、協力者という15人の色々なタイプのアニメ美形の男性諸氏を相手に、ご挨拶や仕事場訪問などを繰り返して、お近づきになります。で、彼らの力を借りてレヴェルを上げ、女王になっていくわけです。
ゲームの売りは、そのアニメ美形の皆さんとのラブラブイベント! というまあ、女の子用プラトニックな『ギャルゲー』。

セクハラされる営業OLか?

私はハードごと友人に借りてやってみました。
何しろゲームというモノはテトリスくらいしかやってないので、これが難しい。
いつも落ち込んでいるけど、ゲームやってたころは特に落ち込んでいて、「アンジェリークの任務って『セクハラの可能性ありの営業』じゃん」、みたいな暗い気分で殺意を抱いたりしていました。
しょうがないので、一緒に借りた攻略本をまともに読みました。本の通りにやると、結構うまくいくわけですよね。キャラクターの男性の皆さんが異常にチヤホヤしてくれる。
「おまえはいつも元気で明るいな、コートニー・ラヴ(主人公の名前は自分でつけられるんですよ)」とか言われるわけです。
正しいやり方で頑張れば報われるのね、などと人生論みたいな感慨にひたりました。(←ゲームだからだよ!)

精神のストリップ……

アンジェリークの世界は妙なところです。
ある程度レヴェルが上がると、キャラクターたちが、主人公に対する堪え難い恋情を、段階を踏んで、くさいセリフで露骨に表現してくれる。
ちょっとずつ、メンタルな仮面を脱いでいく、いわば精神のストリップ。が楽しい……のかなあ。
それもすべて、『あらかじめプログラムされた恋』なわけですが。

もてなしの良い世界

作家カート・ヴォネガットJrがポルノグラフィのことを『異常にもてなしの良い世界』と書いてました。うまいことを言うなあ。
そういう意味では、ベッドシーンはないが、アンジェリークは女の子のためのポルノかもしれない。(H関係は同人誌がフォローしてますな。男どうしの愛!『ヤオイ』も繁盛しているようです)
……上記のような発言をすると、まるで私がアンジェリークをバカにしているようですが、そんなことはないです。
「こんな男現実にいるか」とか「女王って何?」とか、文句はいくらでも言える。
でも、そんなことどうでもいいよ。こーいうものは必要だろうと思う。
だって、日常世界って、全然『もてなし良く』ないじゃん!!
開発元は初め、中高生をターゲットにしたらしいですが、フタを開けたら、20代後半の女性に受けたそうです。それも当然かも。どんどん世の中の『もてなし』が悪くなってくる年代ですから。

悪の女王アンジェリーク

とはいえ、アンジェリークはテイスト的に私にまったく合わないので(ピンクやハートが乱れ飛び、昔の低年齢層向け少女マンガの香りがする……そして私は『アニメ絵』が苦手)、勝手にnewアンジェリークの企画を立てます。
主人公は邪悪な少女アンジェリーク・ノワール。
音楽は全部ゴシックね。ゴシック知らない方は、『ブレアウィッチ・プロジェクト』のサントラを参照してくださいね。
それで、悪の少女アンジェリーク.ノワールは、ためらうアニメ美形守護聖の皆さんをたらしこんで、山の手線を脱線させたり、マリファナを解禁したり、ゴミの分別を止めたり、体育会系の人々に死ぬまでヒンズースクワットをやらせたりと、悪の限りをつくし、ラストは”悪の女王”になってhappyend!
あー、『バーバレラ』の『黒の女王』だ。角、生やさなくちゃ。
……こういうゲームがmac版で出たら、買ってもいいです。
30/mar/2000


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